桐谷さんの登場で一気に世の中に浸透した株主優待。
ですが株主優待目当てで株を購入すると株の値下がりという大きなリスクがあります。
株主優待目当てに株を購入しても、もらえる優待以上に株が値下がりしてしまったら本末転倒です!

この記事では、株の値下がりリスクを気にせずに株主優待をもらえる株主優待クロスの仕組みについて説明します。
株主優待をもらうには
株主優待をもらうためには、権利付き最終日の15時に株を持っている必要があります。

権利付最終日は色々なサイトで簡単に確認できます。
つなぎ売りで値下がりリスクが無くなる仕組み
優待目的で現物株を買っていてその株が値下がりすると・・・
当然その分損をしてしまいます。

株は、現物株を買う以外にも「信用売り(株を借りて売る)」方法があります。
信用売りでは、株価が下がると利益が出ます。
では、株価が上がると利益が出る「買い」と株価が下がると利益が出る「売り」を同じタイミングで注文していれば、いつまでたっても差額は0円です

任意のタイミングで「売り」と「買い」を同時に注文しておき、権利付最終日を過ぎた後に決済(現渡)すれば、損することなく株主優待をもらえます。
クロス取引をするには
証券会社に口座を開く
クロス取引をするためには、証券会社に口座を開く必要があります。
私がよく使うのはSMBC日興証券、SBI証券、楽天証券です。
証券会社を開設するならポイントサイト経由がお得です
信用口座を開設する
証券会社に口座を開いた後、クロス取引の「売り」注文をするためには信用口座も開設する必要があります。
信用取引は手元にある以上のお金を動かすことができるため、審査が少々厳しくなっています。
クロス取引のコスト
証券会社に信用口座を開設したら、クロス取引ができるようになります。
クロス取引を始める前に、クロス取引にかかるコストについて説明します。
コストは主に下の3種類(一般信用取引をするなら2種類)です。
- 手数料
- 貸株料
- 逆日歩(一般信用取引を選択すればかからない)
クロス取引にかかるコスト-手数料
株の売買をする際、証券会社に支払う手数料です。
これは証券会社、証券会社の金額やプランで変わります。上で挙げた証券会社の主な手数料例です。
SMBC日興証券 | 信用取引手数料無料 |
SBI証券 | 現物取引、信用取引1日100万円まで手数料無料(アクティブプラン選択時) |
楽天証券 | 現物取引、信用取引合わせて1日100万円まで手数料無料(いちにち定額コース選択時) |
このほか、楽天証券は一般信用売建玉を1ヶ月以上保有していると管理手数料などがかかります。
クロス取引にかかるコスト-貸株料
信用取引での「売り」は、株を借りて売っている状態です。
株を借りる際には「貸株料」が発生します。
貸株料は証券会社や借りる日数によって異なります。以下に例を示します。
SMBC日興証券 | 年利1.40% |
SBI証券 | 年利1.10%(短期:年利3.90%) |
楽天証券 | 年利1.10%(短期:年利3.90%) |
貸株料は、借りる株の株価が高いほど、借りる期間が長くなるほど高くなります。
なるべくなら権利付最終日が近い時にクロス取引を行いたいですね。
クロス取引にかかるコスト-逆日歩(制度信用取引を行う時のみ)
逆日歩とは、制度信用取引で売建をしていて株が不足した時に支払うことがあるコストです。
逆日歩がどのくらいかかるかは株の不足数など色々な要因があります。事前にある程度予測できるものの、翌営業日になってみないとわかりません。
逆日歩は、一般信用取引では発生せず、制度信用取引を行うと発生することがあります。
- 一般信用取引:逆日歩がかからないが、在庫数に限りがある
- 制度信用取引:逆日歩がかかることがあるが、在庫数に制限はない
初心者のうちは、思わぬコストを避けるため一般信用取引で空売りをするのが安心です。
優待クロスの取引手順
株主優待クロスの手順は次の通りです。
- ①権利付最終日の15時までに現物株と信用売りポジションをもっておく
- ②権利付き最終日の17時以降に現渡し(証券会社によってはもっと早くても良いが、17時以降が安心)

証券会社別に取引の方法を解説しています。
口座を開設したらぜひ参考にしてみてください。

