クロス取引に少し慣れてくると、ザラ場(市場が開いている時間)でのクロス取引をしたくなりますよね。
ザラ場で大きな値動きがある(ストップ高やストップ安になる)場合は売り買いどちらかのみ約定してしまい大きな損失を被る場合があります。
試す場合はご理解の上自己責任で行って下さい。
この記事では、アプリで注文を出す時の手順をまとめてみました。
手数料を出来るだけ節約するため、取引する時間(前場・後場)によって注文の仕方を変えています。
詳しくは文中で説明しますが、前場中に注文する方が手数料が節約できるため、(大口優遇の場合は関係ないです)そのような注文方法にしています。
では、注文画面の説明です。
前場(9時30分〜11時30分)中の注文方法
売り注文
- 信用区分→「一般無期限」または「一般14日」
- 価格→「指値」で値幅制限の上限値
- 執行条件→本日中「不成」
指値を値幅上限にしておくことで、
ザラ場は約定せず、引け時に成行で約定する注文になっています。
ただ、暴騰時には売りだけ約定してしまうので相場急変時には避けた方が良い注文方法です。
買注文
- 信用区分→一般1日
- 数量→売注文と同じ数
- 価格→「指値」で値幅制限の最低値
- 執行条件→本日中「不成」
注文できているか確認
注文が通っているか確認します。
「信用取引」の「注文照会」をタップします。
注文を出した時間が違うため単価が異なっていますが、指値まで値動きがあり約定してしまわない限りは引け(11時30分)のタイミングで同じ単価で約定します。
15時30分までに現引
11時30分の引けで約定後、このような状態になっているはずです。
約定後、15時30分までに「信用買い」の建玉を「現物買い」状態にします。
操作方法
信用取引の「注文照会」→「建玉一覧」をタップし、
「建玉一覧」画面で左のバーが赤くなっている「買建」をタップし、「現引注文」をタップします。
この操作を忘れると、約3,000円の手数料がかかってしまいます!
ここまで操作したら、あとは権利付最終日まで放置です。
後場(12時30分〜15時00分)中の注文方法
売り注文
- 信用区分→「一般無期限」または「一般14日」
- 価格→「指値」で値幅制限の上限値
- 執行条件→「大引不成」
買注文
- 信用区分→「制度6カ月」または「一般 無期限」
- 価格→「指値」で値幅制限下限値
- 執行条件→「大引不成」
「一般信用 1日」を選択した状態で「大引不成」が選択出来ません。なので
後場で注文する場合は「制度6カ月」または「一般無期限」を選択します。どちらでも良いです。
(万が一半年以上先までクロスポジションを持つのであれば一般無期限にしましょう)
- 約定金額によって手数料がかかります。
- 15時30分以降に現引する場合はさらに金利もかかります。
前場では「いちにち信用買い」ができるため手数料が無料になりますが、後場は約定金額によって手数料がかかる場合があるので注意が必要です。
15時以降 買い注文の現引き
指値以上の値動きがなければ、大引(15時)で売買注文とも成行で約定します。
15時以降、信用買いの建玉を現引します。
現引操作方法
「建玉一覧」画面で左のバーが赤くなっている「買建」をタップし、「現引注文」をタップします。
ここまで操作したら、あとは権利付最終日まで放置です。
権利付最終日17時30分以降 現渡
権利付最終日の営業日終了後、現渡をしてつなぎ売りは完了です。
現渡操作方法
信用建玉一覧から銘柄を選び、「現渡注文」をタップします。
これで、つなぎ売りの全工程が完了です。
まとめ
市場が動いている時でも、引けの値段で約定する「不成」または「大引不成」注文を出せば、つなぎ売り注文をすることができます。
ただし、リスクが0とはいえません。
- 指値注文といえど、急激な相場変動で「ストップ高」や「ストップ安」で売りか買いどちらかのみが約定する場合がある
- 相場の急変や出来高が少ない場合は「ザラ場引け」となり約定しない場合もある
優待目当てでつなぎ売りを行うような銘柄は人気があるので出来高が少ない心配はないと思いますが、相場が急変している時は「売り」か「買い」のどちらかだけが約定してしまう可能性があるので注意が必要です。